Yuumi Takigawa
滝川 有美
土木施工管理
2019年入社
生産工学部 土木工学科 卒
※内容は取材当時のものです
社会インフラを支え、
女性技術者のロールモデルに
Episode
自らの意見を発する大切さ
彼女が土木の施工管理として活躍しているのは、必然的だったのかもしれない。祖父も父も建設関係の仕事に従事し、生まれながらにして土木工事には慣れ親しんでいた。「私も日本のインフラを支える仕事がしたい」。そんな志を持って当社に入社した。
ところが現場を担当して2年が経とうとしていた頃、とある河川工事の現場で彼女は悩んでいた。コンクリート打設作業時に発注量を読み違えてしまい、現場の作業に支障をきたしてしまったのだ。自らの判断で招いてしまったミス。しかし、取り返そうにも方法が分からなかった。
「当時は上司や職人さんに言われたことをそのまま行うだけで、周りが見えていませんでした。施工管理は工事全体の進捗や質を考えて動かなくてはなりません。上司の協力もあって大きなトラブルにはならなかったものの、工事におけるコストの意識や、仕事の取り組み方を見直すきっかけになりました」
そこから彼女の行動にも徐々に変化が生まれた。自らの意見を積極的に発するようになったのだ。
「職人さんと意見がぶつかることもありますが、『自分はこう思う』と必ず伝えるようになりました。職人さんの意見を尊重したうえで、自分は施工管理としての広い視野で工事全体を見渡す必要があります。自分の意見を言うと、『こうしたらもっと良くなるのでは?』と議論が活発になるので、より良い工事につながっていると実感します」
自信に満ち溢れた様子で、現場の最前線に立つ彼女。技術者として着実に成長する姿が、そこにある。
Q & A
仕事内容
河川やトンネル、ダム、橋など主に公共インフラの工事を担い、現場の監督者として安全、品質、工程、コストなどあらゆるマネジメントを行うのが土木施工管理の仕事です。具体的には工事写真の撮影や測量などの品質・出来形管理、安全管理、材料管理、発注者への提出書類作成を行います。工事をスムーズかつ安全に進める役割を担っています。
入社理由
家族が建設業で働いており、また中学生の頃に東日本大震災を目の当たりにして、土木工事の重要性を強く認識するようになりました。当社は、会社説明会に参加した際に先輩社員や人事の方々が和気あいあいとした雰囲気で、「波長が合いそうだな」と感じました。実際に入社してみても、良い意味で上下関係の厳しさはなく、気さくに話してくださる上司のもとで働くことができています。
仕事の醍醐味
作業所職員や協力会社の人たちと協力して、ものづくりに携われるのはもちろんのこと、当社の女性技術者はまだまだ多くないため、パイオニアとして活躍できるところにも面白さを感じています。作業現場で見落としがちな細かい部分は、女性ならではの視点で気づくことができるので、自分の行動一つひとつが現場に貢献できていると実感します。
今後の目標
土木工事は社会になくてはならない存在で、大きなやりがいのある仕事です。当社の女性技術者を一層増やすべく、働きやすい環境を整え、現場のものづくりの面白さを伝えていくことが、私の役割だと思っています。また私自身も、女性技術者のロールモデルとなれるように、さまざまな経験を積んでいきたいと思っています。