Naoki Koike
小池 直輝
建築設計(構造)
2016年入社
デザイン工学部 デザイン工学科 卒
※内容は取材当時のものです
現場の経験を
作図に活かす
Episode
自分の考えがカタチになる
彼が現在の構造設計の部署に異動したのは、入社6年目のこと。それまでは施工管理として、現場に立っていた。学生時代から設計を学んでいたため、希望していた職種ではあるものの、現場仕事との違いに戸惑った。
「現場では、職人さんに口頭で指示事項を伝えることが多かったのですが、設計では設計図を通して人に伝えなければなりません。一つひとつ丁寧で、分かりやすい図面が求められます。仕事の進め方も異なるので、慣れるまで時間がかかりました」
施工管理は施主や現場の職人、協力会社など、さまざまな関係者を取りまとめながら、より良い構造物の建設を目指すが、構造設計はそうした現場を想定しながら、建物の骨格となる構造を設計する仕事。異なる環境での職務に苦戦する日々が続いたが、最近ようやく、物になってきたと感じる。とある物件では、自らCADで作図した設計図をもとに施工が開始したのだ。そこには、現場時代の経験も活かされているという。
「どのようにすれば現場の職人さんたちが作業しやすいかを、常に意識して作図しました。まだまだスキルは足りませんが、私は施工の現場を知っているからこそ、現場に寄り添った設計ができると思っています」
現場が1を100にする仕事ならば、設計は0から1をつくる仕事。なかでも構造設計は、安全な建築物をつくるために欠かすことができない。自分が思い描いた通りに、少しずつ建物が形づくられていく——。その喜びを噛み締め、彼は今日も歩みを進めている。
Q & A
仕事内容
構造設計は建築物の耐震性を満たすために構造計算を行い、安全性を確保した骨組みを検討します。構造計算で決めた部材をもとに構造図を作図し、工事が始まると現場監理を主に担当します。地震・台風などさまざまな外的要因や、内部空間の利用状況に応じた柱スパンなどの内的要因を考慮し、安心・安全かつ建物の自由度の高い空間をつくることが求められます。
入社理由
学生時代は建築設計全般を学んでいました。就職活動では、一つの職種だけのキャリアを歩むのではなく、現場で本当に求められている設計を知るために、現場経験も必要だと考え、大きな現場でさまざまな職種を経験できる当社を選びました。また、家賃補助といった福利厚生制度も非常に充実しており、腰を据えて仕事に取り組める環境も魅力的でした。
仕事の醍醐味
自分が携わった建物を後世に残すことができるというのは、非常にやりがいのある仕事です。また構造設計は建物の安全性に関わる仕事のため、大きな責任を感じます。当社には、そうした重要な仕事を若手社員に任せてくれる風土があり、早く成長することができます。プレッシャーはかかりますが、上司や先輩のサポートもあるので、着実にステップアップできる環境です。
今後の目標
まだ構造設計の担当となって日が浅く、スキルや知識も未熟であると感じます。まずは設計者としてより多くの経験を積み、能力を上げていきたいと思っています。一方で、現場での経験を積んだ私だからこそ、より現場目線での設計も可能であると考えています。現場で何が求められているのかを重視しつつ、プロフェッショナルな構造設計者を目指したいです。