概要
本システムは、阪神高速道路(株)と阪神高速技術(株)、青木あすなろ建設(株)、非破壊検査(株)により実施した共同研究の成果の一部を含むもので、コンクリート壁面にバキュームにより吸着する「壁面走行ロボット(ICM社製)」に、カメラによる外表面の目視点検とハンマーによる内部の打音点検を行う「近接目視ユニット」を搭載し、遠隔操作によりコンクリートのひび割れ、浮き、剥離を点検し、橋脚など高所でのインフラ点検のために開発されました。
更新日:2025年4月3日
- 安全かつ効率的な点検の実現
高所作業車や橋梁点検車の適用範囲外となる高橋脚、高所作業車が寄り付けない橋脚等で安全かつ効率的な点検が可能です。 - 精度の高い客観的な評価
点検者の主観的な評価でなく、精度の高い客観的な評価が可能です。
またデジタルデータとして微細な経年変化の観察にも有効で、高い信頼性の結果を得ることができます。壁面走行ロボット、点検時の様子
- 壁面走行ロボットの性能
・ひび割れ幅0.1㎜まで検知が可能
・64㎜/sでの走行が可能、点検幅550㎜
・最大10㎜の段差乗越が可能
・曲面にも対応可能(要相談)
・表面変状と内部変状を同時に点検
・壁面吸着により安定した確実な点検
特徴
近接目視ユニット
正確な劣化位置をデータ化し、外壁面の劣化状況をパソコンに記録し、累積情報として蓄積し改修履歴とともに保存、将来の維持管理計画に活用できます。
近接目視ユニット(内部)
目視点検
ひび割れを自動抽出し、幅・長さを測定できます。ひび割れ幅は、0.1㎜以上を検知し、ひび割れ幅に分類して長さを測定することもできます。
PC画面例
打音点検
打音点検結果のマッピングにより、異常部を視覚的に評価できます。
打音点検結果例