概要
HRパイル工法(Half Rigid Pile工法)は、場所打ちコンクリート杭の杭頭部を凸型にして接合部の面積を杭体の約半分にすることで、杭頭の固定度を小さくした「杭頭半剛接合構法」です。大地震時には接合部に巻き付けた炭素繊維シートで杭頭の損傷を防ぎ、杭頭に生じる曲げモーメントを低減することを可能にしました。本工法により大地震時の建物の安全性が大幅に向上します。
HRパイル工法(杭頭半剛接合)
HRパイル工法の特徴
- 杭頭部に発生する曲げモーメントが小さくなることで、杭や地中梁の断面を縮小することが可能となり、施工コストを低減できます。
(杭頭と杭中間部の曲げモーメントが同等となり、バランスのよい杭断面を実現) - 耐震性と経済性を兼ね備えた杭の設計が可能です。
- 芯鉄筋を配筋することで、引き抜き力にも抵抗します。
- 杭軸径Ds=1000〜2800mmの場所打ち杭に適用可能です。
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(一財)日本建築センターの性能評定取得
平成17(2005)年2月23日に一般財団法人日本建築センターよりHRパイル工法の杭頭接合部の回転剛性と強度の評価方法で一般評定(BCJ評定FD0202)を取得して以来、杭頭接合部のコンクリート強度や杭径の適用範囲などの改定を重ね、平成31(2019)年2月8日に一般評定が更新(BCJ評定FD0202-07)されました。
構造実験と施工試験
HR パイル工法の杭頭接合部の曲げおよびせん断性状を把握するために、油圧ジャッキによる加力実験を行い杭頭接合部およびコンクリート打継面杭側で支圧破壊は観察 されず、接合部の炭素繊維シートの破断もなく、性能が確認されました。 また、施工および管理技術の妥当性を確認するため施工試験を実施し、施工方法と施工管理の適正を確認しました。
構造実験
施工試験体
関連情報
2019.02.08 (一財)日本建築センターにてHRパイル工法の一般評定が更新されました(BCJ評定FD0202-07)
2014.02.27 HRパイル工法の設計指針を改定し、(一財)日本建築センターの基礎評定を取得しました(BCJ評定FD0202-06)
2013.08.23 HRパイル工法の杭頭接合部の回転剛性と強度の評価方法について(一財)日本建築センターの性能証明を取得しました。(BCJ評定FD0202-05)