トンネル工事における余掘り量を最適化するアプリを共同開発

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 青木あすなろ建設株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻󠄀井 靖)は、国立大学法人北海道大学のHyong Doo Jang客員准教授と共同で、発破によるトンネル掘削において、切羽の状態と設定余堀り量を入力することで、最適な発破条件を提示するアプリケーション「Overbreak Reduction Drilling Pattern」を開発しました。

 本アプリケーションは、作業効率化と過剰な余堀り量の低減により、生産性向上を実現する技術です。切羽の状態として計9項目*1)の定性ランク評価と、設定した余掘り量を入力すると、余掘り予測AIおよび発破最適化AIによって処理され、最適な発破仕様として火薬量、穿孔深さおよび穿孔本数を導き出します。
 上記2種類のAIは、2019年1月の大野油坂道路大谷トンネル箱ケ瀬工区、および2022年2月の大野油坂道路川合トンネル長野地区工事(発注者:いずれも近畿地方整備局)でのトンネル施工データを基に新規構築したものです。

*1)9項目:①切羽の状態、②圧縮強度、③風化変質、④割れ目の頻度、⑤割れ目の状態、
     ⑥割れ目の形態、⑦湧水、⑧水による劣化、⑨割れ目の角度

今後は、最適化の精度の検証を継続するとともに、当社のトンネル施工現場の新たなデータを追加して適用可能な地質条件の拡大を進めてまいります。